第1~3章資料集

第1章 コンプライアンスとは?

01 なぜ企業にとってコンプライアンスが重要なのですか?

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旧ジャニーズ事務所性加害事案に関する調査報告書(公表版)(2023年8月29日)

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外部委員会の調査報告書を検索したい場合には㈱ナナイロコンサルタンツが運営する第三者委員会ドットコムが便利です。

02 コンプライアンスとステークホルダーの期待

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トヨタ自動車のウェブサイトで同社が考えるコンプライアンスの定義が説明されています。

企業の目的との関係で企業とステークホールダーの関係について述べた文書として、米国の経営者団体であるBusiness RoundtableのStatement of the Purpose of a Corporationが有名です。本文書でもステークホルダーとして顧客(customers)・従業員(employees)・取引先(suppliers)・地域社会(communities)・株主(shareholders)が挙げられています。

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リクナビDMPフォロー事案については㈱リクルートが『リクナビDMPフォロー』の問題点と再発防止策についてで総括しています。

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法令(憲法・法律・政令・勅令・府令・省令・規則)の内容を知りたいときにはe-Gov 法令検索を利用しましょう。

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裁判例について調べたい場合には無料の検索システムとして裁判所の裁判例検索があります。ただしすべての裁判例が掲載されているわけではない点には注意が必要です。 

第2章 人権尊重の考え方をビジネスに浸透させる -憲法-

01 人権に関する基本的な考え方

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日本国憲法

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京都府学連事件最高裁判決(昭和44年12月24日)は、「憲法一三条は、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」と規定しているのであつて、これは、国民の私生活上の自由が、警察権等の国家権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しているものということができる。そして、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態(以下「容ぼう等」という。)を撮影されない自由を有するものというべきである。」と判示しました。

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三菱樹脂事件最高裁判決(昭和48年12月12日)は、「憲法の右各規定は、同法第三章のその他の自由権的基本権の保障規定と同じく、国または公共団体の統治行動に対して個人の基本的な自由と平等を保障する目的に出たもので、もつぱら国または公共団体と個人との関係を規律するものであり、私人相互の関係を直接規律することを予定するものではない。」と判示して、人権規定の私人間への直接適用を否定したうえで、「私的支配関係においては、個人の基本的な自由や平等に対する具体的な侵害またはそのおそれがあり、その態様、程度が社会的に許容しうる限度を超えるときは、これに対する立法措置によつてその是正を図ることが可能であるし、また、場合によつては、私的自治に対する一般的制限規定である民法一条、九〇条や不法行為に関する諸規定等の適切な運用によつて、一面で私的自治の原則を尊重しながら、他面で社会的許容性の限度を超える侵害に対し基本的な自由や平等の利益を保護し、その間の適切な調整を図る方途も存するのである。」と判示して、人権規定の私法規定を通じた私人間への間接適用による対処が妥当だとしました。

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人格権に関する判例は多いですが、例えば、上告人が、自らが逮捕された事実を摘示したツイートにより、上告人のプライバシーに属する事実をみだりに公表されない利益等が侵害されていると主張して、ツイッターの運営会社に対し、人格権に基づき、当該ツイートの削除を求めた事案に関する最高裁判決(令和4年6月24日)は、「個人のプライバシーに属する事実をみだりに公表されない利益は、法的保護の対象となるというべきであり、このような人格的価値を侵害された者は、人格権に基づき、加害者に対し、現に行われている侵害行為を排除し、又は将来生ずべき侵害を予防するため、侵害行為の差止めを求めることができるものと解される」と判示しています。

02 企業の人権尊重のための取組

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Guiding Principles on Business and Human Rights
ビジネスと人権に関する指導原則訳文

日本政府は、指導原則の着実な履行の確保を目指して、2020年10月に「ビジネスと人権」に関する行動計画(2020-2025)を策定しましたが、2025年12月に「ビジネスと人権」に関する行動計画(改定版)を新たに策定しています。同行動計画の43~45ページでは、ビジネスと人権に関する基本文書及び関連サイトが紹介されています。

責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン

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世界人権宣言(外務省ウェブサイト)
国際人権規約(外務省ウェブサイト)
労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言訳文

第3章 契約を守り、他人の権利を侵害しない -民法-

01 民法はどんな法律ですか?

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民法

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自力救済について最高裁判決(昭和40年12月7日)は、「私力の行使は、原則として法の禁止するところであるが、法律に定める手続によつたのでは、権利に対する違法な侵害に対抗して現状を維持することが不可能又は著しく困難であると認められる緊急やむを得ない特別の事情が存する場合においてのみ、その必要の限度を超えない範囲内で、例外的に許されるものと解することを妨げない。」と判示しています。

02 契約を守ることの重要性

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品質不正の事例として紹介した三菱電機とダイハツ工業の事案については各社が以下のウェブサイト等で情報開示をしています。
三菱電機 当社における品質不適切行為に関する原因究明及び再発防止等について(総括)
     調査委員会による調査報告書
ダイハツ工業 当社の認証申請における不正行為に関する公表情報

03 他人の権利や利益を侵害しないために

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使用者による被用者に対する求償権の制限との関係で紹介した最高裁判決(昭和51年7月8日)は、「使用者が、その事業の執行につきなされた被用者の加害行為により、直接損害を被り又は使用者としての損害賠償責任を負担したことに基づき損害を被つた場合には、使用者は、その事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防若しくは損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において、被用者に対し右損害の賠償又は求償の請求をすることができるものと解すべきである。」と判示しています。